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2025/08/19 20:00

障害物回避性能を高める着脱式ガードウェイトを搭載したOtter(オッター)。

今回はオッターのフック位置についての開発こぼれ話をご紹介。

オッターの開発初期段階ではリアペラの後方にフックがついたものも存在します。

最終的にはリアペラ後方のテールフックはボツとなり、代わりに腹側にフックを2発つけた仕様が採用されました。

そのたった一つの理由はこうです。

[ルアーの後方部分を軽くする事により、デッドスローな速度域でのスイミングでもボディが垂れ下がらないようにすること]

意外かもしませんが、ちまたに存在するシンキングプロップの多くは、水平姿勢かややお尻下りでフォールするということをご存知でしょうか。

水平またはお尻下りでフォールするという事は、よほど速く巻かない限り基本的にはお尻下りの姿勢で泳ぎます。

お尻下りで泳ぐとお腹で水を受けてボディをローリングさせるなどの効果も生まれますので、これは各プロダクトの思想が反映される面白い部分でもあります。

オッターには水面直下をデッドスローに引ける事に加えて、ガード装着による障害物回避性能や、ボトムスレスレのスイミングを求めました。

ガードが付いているとはいえ、もしオッターがお尻下りで泳いでしまったら後方のフックはガードよりも大きく下に飛び出すことになり、ガードの意味が全く無くなってしまいます。

お尻下りを防ぐためテール最後方にフック分のウェイトが分散するのを避け、できる限り前方に重心を移動するためにフックを腹側へ移動したというわけです。

さらにボディ後方をやや太くモデリングされているのはボディ後方に可能な限り浮力を持たせる事により、ペラが止まるか止まらないかのデッドスローなスイミングでもシッカリ水平姿勢を維持するための工夫です。

結果、お尻を浮かせるのに十分な浮力が確保され、フォール姿勢は頭下がりになりガードウェイトをつけた状態ならフリーフォールでもペラがスムーズに回転してくれるという要素が生まれました。

フォールでしっかりとペラが回転することで着水直後からのフォールバイトも多く、プロップベイトでの対岸のバンク撃ちやアシ撃ちといった使い方もこのオッターならではの面白い使い方です。